金山彦神(かなやまひこのかみ)は、日本神話に登場する神である。『古事記』では金山毘古神、『日本書紀』では金山彦神と表記する。金山毘売神(かなやまびめのかみ、金山姫神)とともに鉱山の神として信仰されている。
神産みにおいて、イザナミが火の神カグツチを産んで火傷をし病み苦しんでいるときに、その嘔吐物(たぐり)から化生した神である。『古事記』では金山毘古神・金山毘売神の二神、『日本書紀』の第三の一書では金山彦神のみが化生している。
神名の通り「金山」(かなやま、鉱山)を司る神で、嘔吐物から産まれたとしたのは、嘔吐物の外観からの連想によるものと考えられる。鉱山を司どり、また荒金を採る神とされ、鉱業・鍛冶など、金属に関する技工を守護する神とされている。 もちろん通貨として用いられた金、銀、銅のお金も金属ですから、お金の守護神ともされるようになりました。
島根県安来市の金屋子神社、岐阜県垂井町の南宮大社(金山彦神のみ)、宮城県石巻市金華山の黄金山神社を始め、全国の金山神社で祀られている。
◆この神様の神格・神徳
金銀銅山・石炭山の守護・金属加工業の守護
金運隆昌・商売繁盛・開運招福・災難避け・厄避けなど
包丁の神様としても有名です。
また鉱山の神、鍛冶の神、鋳物の神ともいわれる。
◆この神様が祀られている全国の主な神社
黄金山神社[宮城県牡鹿郡牡鹿町]
川口神社[埼玉県川口市]
南宮大社[岐阜県不破郡垂井町]
敢国神社[三重県上野市]
金峯神社[奈良県吉野郡吉野町]
中山神社[岡山県津山市]
金屋子神社[島根県能義郡広瀬町]など
一説に、古代(古墳時代)青銅器の部族を渡来系の鉄器・鉄剣を持つ部族が戦力で青銅器部族を圧倒して打ち破った。奈良・倭国部族に属し、鉄器・鉄剣を製造出来る「金山彦命」は「戦で破れない」の代名詞となり、後に「不破」の姓を賜った・・とある。これが不破家の由来ともなっている。
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